■教育と知的資産経営


「経営」という言葉を広く人の営みを表す言葉であるとするなら、事業の経営者だけでなく、市民の営む個人としての生活も経営であり、それは世代を問いません。

知的資産経営と言えば、目に見えにくい経営資源(経営要素)を活かして、企業競争力の強化など経営に役立てるという、言わば利益を上げることだと考えがちですが、リスクを見極め、マイナスの要素を取り除くこと、危険を回避することも知的資産経営だと言えます。

具体的に言えば、事業を営む上で必要な許認可が個人の経験に基づく者であるなら、その人が死亡・退職などすると、事業そのものが行えなくなります。すると、こうしたことに対する備えを行っておくことは、非常に重要な知的資産経営だと言えます。

これをこれから社会に出て行く高校生に当てはめるなら、悪徳ビジネスに巻き込まれ、お金を巻き上げられることや、知らない間に、悪徳ビジネスの加害者にもなってしまうことで、自分が本来目指していた道から外れ、人生をダメにするような可能性を排除することも、重要な知的資産経営だということになります。

そこで、行政書士会の社会貢献の意味からも、学校に出向き、それぞれの年代にあわせた出前講座をすることも重要なこととなります。

以下、プレスリリースに記載した内容を転記いたします。

 

 

「法教育出前講座の開催」

 

(1)悪徳ビジネスの「被害者・加害者にならないために」

 岡山県行政書士会では、地域社会に対する貢献の一環として、この春高校卒業を間近に控えた3年生に対し、身近な悪徳ビジネスを事例で学び、自分を守って頂くための法教育出前講座を開催します。

岡山県行政書士会は「社会貢献」活動の一環としてADR活動、当会会館・岡山市役所・倉敷市役所における無料相談会、公民館・日切り地蔵等への出前相談会を行なって参りました。この度、岡山後楽館中学校高等学校の御協力を得て、下記の通り「法教育出前講座」を開催する運びとなりました。今回は、事例を元に悪徳ビジネスの手口や被害を学び、将来を担う高校生に、自分自身や友人を守る基礎知識を身に付けて頂くことを目的としています。

 

(2)「法律ってなんだろう」

 岡山県生涯学習課からの依頼・打診により、岡山市立桃丘小学校の6年生に対し、出前授業を行いました。

法律=ルールとして、なぜそれが必要なのか、講師は、当事務所下村と岡山県行政書士会の椎名先生の2名で担当しました。

前半は下村が座学を、後半は椎名先生が、どういう約束をしておけばトラブルが防げたのかを文書にするように指導され、各グループで検討ご、成果を発表してもらいました。